【コラム】最近流行の『ウォッシャブルスリッパ』は洗っているのか? 実際には交換していないホテルも


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ホテルのスリッパは伝統的なビニールスリッパが台頭してきましたが、誰が履いたかわからないビニール素材スリッパの使い回しへの抵抗感から、最近では、パイル地の「お持ち帰りスリッパ」が高級ホテルを中心に採用され、最近ではビジネスホテルでも多く見かけるようになりました。

「使い捨てスリッパ」という表現も用いられますが、1泊で使い捨てるにしてはクオリティの高いものも多く、筆者は「お持ち帰りスリッパ」という表現を用いるようにしています。

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そのような表現を用いる理由には『エコの精神』もあるわけですが、エコといえば各自専用のお持ち帰りスリッパはそもそもエコではないという考えから、最近は「ウォッシャブルスリッパ」を採用するホテルを多く見かけるようになりました。

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お持ち帰りスリッパが各自所有として与えられるのに対し、ウォッシャブルスリッパはビニールスリッパ同様使い回しになるわけですが、「ウォッシャブル」という名のとおり、常に洗濯され清潔さが保たれているということが前提とされる、或いは利用者に期待されているスリッパです。

ウォッシャブルスリッパには、メッシュ素材のものと布地のものがありますが、前者の割合が圧倒的に多く、主にビジネスホテルで採用されています。後者は高級ホテルで採用されているケースが多くなっています。

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筆者は現在、「365日365ホテル」と題して、日々異なるホテルを利用し続けるというミッションを遂行していますが、そのようなホテルライフの中ではウォッシャブルスリッパを採用しているホテルも多くあるところ、果たして本当に洗っているのか?という疑義を抱くようになりました。

特に、メッシュ素材のスリッパを採用しているホテルでそのような印象を抱きます。

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もし洗濯したスリッパが置かれているのであれば、チェックアウトした客室を清掃する客室清掃係が使用するアメニティが積まれたワゴンには洗濯済のスリッパがストックされ、使用済みのスリッパと交換しているはずだと考え、ウォッシャブルスリッパを採用しているホテルに宿泊した際に、チェックアウトタイムギリギリまで滞在して廊下に置かれたワゴンを確認してみることにしました。

そうしたところ、いくつかのホテルではスリッパが積まれていませんでした。

そこで実際に、某ビジネスホテルチェーンで働いている、現役の客室清掃係の方へ取材を試みました。

開口一番「そんなの洗ってないわよ。除菌スプレーでシュッシュッとする程度。」とのこと。筆者は驚愕です。

この方が勤めるホテルだけの話かもしれませんが、交換のスリッパがワゴンに積まれてないということは、”ウォッシャブル”という言葉から想像される、「洗濯」がされていない可能性も高いのではと思われます。

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いずれにしても、毎回洗濯されていないのに、いつも洗濯してあるかのような誤解を利用者に与えるようなスリッパがあるとすれば残念なことです。

文:瀧澤信秋/ホテル評論家・Hotelers編集長


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